神去村から学ぶ神様のこと

こんにちは。咲那です。
前回涼しいですね、と書いたらまた暑さがぶり返したようにやってきて、蝉も、もうひと頑張りして鳴いています。
そんな日々です。 

前の記事でご紹介した映画『WOOD JOB!~神去なあなあ日常』を観て、原作を読みたくなりました。


原作は、三浦しおん著『神去なあなあ日常』と、続編で『神去なあなあ夜話』があります。
この「神去(かむさり)」の意味が知りたくなったのです。
特に続編の夜話は、映画にはないのでその後、を知りたくていてもたってもいられません…。
 読んでみたら、神様の話、古事記の話が出てくるではないですか!
未読の方に申し訳ないので、なるべく話の内容を明らかにしないように努力しつつ、、、この本を読んで感じたことを今日はブログに書きたいと思います。


『神去なあなあ~』の話の前に、みなさま、身近な神様、氏神様をご存知でしょうか。
その土地の管轄の神様、といった方がわかりやすいでしょうか。
うちでは1日と15日に住んでいる土地の神様、氏神様へお参りに行きます。

最初は、こういったことに慣れていなかった家族も今では、祝詞を奉上できるようになりました。

祝詞は、神社に神拝詞というものがありそちらを頂きます。
関東では、求めにくいかもしれません。近くの神社にない場合は、渋谷に神社本庁があるので、ご興味ある方はそちらへ伺うと良いかと思います。

お参りは、祓詞、神社拝詞、大祓詞、と続きます。
そのあと、私たちは美怜先生に教わった方法なので、一般的なニ礼二拍手一礼よりも少し本格的なやり方をし、今月も、おかげさまで家族皆が無事に過ごさせていただけたことへのお礼をお伝えします。

私のところは田舎なので、氏神様の神社も宮司さんが常にいらっしゃるところではなく、宮司さんは神社を掛け持ちしています。
そして私のところは、地域毎に、区分けされていて組と呼ばれています。
組の方が氏子代表を順番に担当なさり、神社の清掃やお祭りを取り仕切っています。
地方の神社はそういうところが多いのではないでしょうか。

先日、1日参りへいつものようにお参りにいきました。帰りがけに、神社前の畑で作業をしていた方が、声をかけて下さり、「礼儀にのっとった丁寧なお参りをするのですね。自分たちも少しは見習わないといけない」と、仰ってくれました。
私達のお参りの姿が、その様にうつったのならとても嬉しく思います。

そして、1日と15日は、多くの神社で月次祭が行われていて、国の安泰と平安、繁栄をお祈りしてくださっています。
全国単位で、宮司さんがいらっしゃる神社で、一斉に儀式をしている様子を想像してみたら…それはすごいことですよね。

一時期、出勤前のバタバタに流されて、15日行かなかったけど、明日行けばいいや、みたいな時もありましたが、この1日と15日に合わせる集団意識、がとても大切だと気がついた時から、そのいいや、は消えました。



さて、本の話をしましょう。
本の舞台、神去村は神去山に一番近い里です。
「神去」の由来である、神去山のエピソードは、実は古事記の話から来ていると思います。
その中のひとつ、白蛇伝説も、おそらくモデルとなった美杉町の伝承から来ているとは思いますが、こういったエピソードは、山に近い地域ではよくあるのではないでしょうか。
つまり、古事記の話は、その土地土地で少しのアレンジはあれ、語り継がれてきている、ということだと思い、おぉ!!!と嬉しくなってしまいました。
そうなると、まんが日本昔話というアニメ番組があったのですが、皆さまご存知でしょうか?
オープンテーマ曲で子供が龍に乗ってるあの懐かしい番組です。
いまだったら、これ、元の話はこれかも、なんて違った楽しみができる気がします。



そして、わたしが思うこの本の魅力は、神去村の方々のお仕事は、林業で、山と生活が密着、山と共にある人生ですから、自然相手にどんなに気を付けていても、何が起こるかわからない、そういった経験から、自然への畏怖畏敬の念を抱き、それが、行動へと身に付いているところです。


かみさま、山や樹、大きくいってしまえば自然への配慮が、至るところで読み取れます。

例えば、神去山は、入ってはいけない山で、普段仕事場として入っている山とは違います。

神去山にはお祭りでご神木を頂くときに入ります。でも、神隠しにあうのも、この山です。

なので神隠しにあった子供を捜索するのに、急遽入らなければならなくなったときもあります。でも、どんな時も、この山に入るのに、塩と水の禊をして、白い装束をまとい、そして山に向かう軽トラに乗った時から、鉦を皆でカンカン、キンキンと鳴らして一同神去山を目ざします。


意味のわからない主人公に、村のじいさんが答えます。

「いきなり訪ねていったら失礼やろ」
「いまからお邪魔させてもらいますて、神さんにお知らせしとんのや」

このくだりに、聖地と呼ばれる場所へ赴くときの必要な心構え、全てが詰まっていると思います。

『神去なあなあ日常』『神去なあなあ夜話』
面白い本でした。神社や神話が大好きな方々にも是非読んでいただきたいです。

神様エピソード、この神様は誰と誰で、この話は、あの山だ、あの神社。あぁ私が関西に行ったら、また行きたいと、ニマニマが、止まりません。久しく訪ねていない土地へ想いを馳せるのでした。


日本には、山もあれば、海もありますね。
10月には奄美大島です。
また本州とは違った文化風土だと思います。奄美にはどんな伝承があるのでしょうか。 
私達、神事参加者は、奄美の地を訪れる前に、氏神さまに報告し、お取つぎをお願いします。そして、潔斎に入ります。
神去山に入るときと同じです。

最後に潔斎に向けて頂いた、主宰者の美怜先生からのお言葉をお借りします。

今回参る地は日頃から潔斎される方のみが本来立ち入ることができる地です。私共も敬意をはらいます。


改めて気持ちをひきしめていきたいと思います。
今日も読んでいただきありがとうございます。
どうぞよき一日をお過ごしくださいね🙆

長岡咲那



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