もう一つの見送り

こんにちは。咲那です。前回お盆の真っただ中で、お盆の事を書きました。
実はその一方でこんなことがありました。

8月11日の朝、私が家を留守にしている間に、家の敷地内にスズメのヒナが落ちていたとのこと。急遽、段ボールでバリケードを作ってくれたそうです。



前日はカンナガラワークとワンネスヨガがあり、11日も用事があったため、私が家に戻った時にヒナがまだいるかどうかは、わかりません…。







夕方帰宅し、段ボールに駆け寄ったらいました🐥
でも、剥き出しの脚が痛々しいです。私達の視線を感じ、動きまわるので元気そうです。とっさに、庭にあった乾いた雑草をくちゃくちゃにし、輪にして鳥の巣っぽいものをつくり、木の箱に敷いて巣箱を作りました。
ビニール手袋をした手でそっと、ヒナを鳥の巣に移すと、ちゃんとすわります!!!
脚が弱いせいか、地面にそのままだと、倒れてしまいますが、草のうえだとすわりがいいみたいです。
夜は、安全な場所へと移動しました。

その日から数日間、私は、ヒナの虜になってしまい…常にヒナが無事かどうかが気になって仕方がありません…



以後観察記録になります。

次の日、12日。
早朝から親鳥が鳴くので、元の場所に戻し、近くに神様のお下がりの米粒をおいて、家の中から様子を伺うと、親鳥が、恐る恐る段ボールの中に入っては出ていく、を繰り返しています。これで一安心です。

13日は、早朝よりお墓参りに出掛け、お昼を済ませ帰って来ると、まだヒナは元気な様子。
暑さが心配でしたが、巣箱の場所が陰になっていて大丈夫そうです。

夜は安全な場所に移動します。

14日。
14日と、15日は台風が来ていて、こちらも一日中雨予報。ヒナが雨に濡れてしまうと、体温が下がってしまい命の危機に。
いまの巣箱の位置ではずぶ濡れになってしまう、と2階のベランダに移動することを決意。
しかし、ベランダに移動すると、親鳥が探して鳴いてもヒナは、自分がいる、と鳴くほどまだ回復していないようで、知らせてあげることができません…。

仕方なく、雨上がりの時に戻しては、避難させて、の繰り返しでした。

夜再び安全な場所に移動して、やはり、明日は巣箱の位置を変えよう、と決意。
巣箱を掃除して、湿った雑草にドライヤーをあて、軽くなるまで乾かし、もういちどセットします。
ヒナは眠いせいか、おとなしくしていますが、逞しい顔をしてます。




15日。
日の出までには、巣箱を戻さないと、と思いつつ、寝坊して、慌てて戻します。すでに親鳥が待って鳴いています。
再びベランダへの移動を試してみますが失敗。玄関の横に移動することし、親鳥も、ヒナに餌をやりにきてくれて成功。どうやら、道路に面している門先よりも、玄関の方が安全みたいで、長い間いてくれるようになりました。

その日は、巣箱の淵にずっとヒナがとまっています。家の近くに巣箱を置いたので、ヒナと親鳥の会話がよく聞こえ、聞いているうちに、親鳥とひなの鳴き声の区別がつくようになりました🐤

ヒナは、ジャンプもできるようになり、巣箱を飛び出し、バリケード内をパタパタ移動するようにもなり、巣立ちの予感です。



16日。
朝から活発に親鳥が鳴いています。台風も無事に通りすぎ、雨の心配はなくなりました。
ご先祖さまを送り出し、一息ついていると、ヒナの鳴き声が、巣箱より離れているところから聞こえてきます。なんと巣箱から飛び出し、敷地内をぴょんぴょん移動しています。


お昼過ぎぐらいでしょうか。
どうやら、家の周りを一周してきたらしく、気がつくと目の前にヒナがとまっていて、自分で土をつついてみたり、親鳥から、餌をもらっています。気づかれないように、そっと、見守っていると、とうとう門から出て行ってしまいました。

そのあと、30分くらいたってどうしても心配で道路に出たら、ぴょんぴょん歩いている姿を見つけました。親鳥も側で見守っています。これはもう、安心、と思い、巣立ちが成功したのでした。


スズメのヒナは野鳥なので、保護をしてはいけないことになっています。
なので、環境を整えるサポートはしましたが、なるべく手出しをしないように心がけました。
今回無事に巣立ちが成功しましたが、それは本当に稀な事だと思います。

何が良かったのか考えてみますと…ヒナが敷地内に落ちていて、敷地内でバリケードしてあげたことや、雑草を敷いてあげてすわりが良くなり、脚が鍛えられたことや、巣箱と、段ボールのおかげで二段階のバリケードになり、ジャンプの練習や動き回っていたみたいです。

そしてなによりも、

「親鳥が見捨てなかったこと」

ひっくりかえっていたヒナに、ずっと餌をあげていたのでしょう。この何日間か観察していましたが、それはもう、親鳥の忍耐強いこと。
雨が降ってしまうと、濡れたスズメはからだが重くなり、飛べなくなるそうですが、台風の中でも、少しの雨だとかまわずに、数十分おきに来て餌をあげています。
そして、餌だけでなく、ヒナに対する全ての行動が親鳥にしかできないものです。

私はその姿を見て、親とは、なんと辛抱強いのだろうか…と思ってしまったのでした。


ヒナが巣立ち、寂しさも少しありますが、無事に巣立ってくれたことが本当に嬉しいです。

もしかしたら、自分の親も、普段は色々言われることがありますが、何よりも無事に生きていることが、嬉しいと思っているかもしれない、と感じた出来事でした。
そして、自分もいつも誰かに見守られているのかな…と思いました。

お盆の間に滞在していたもう一組のお客様は、16日に自然界へかえられました。とても貴重な体験でした。

きょうのブログは、スズメ親子の観察記録もあり、長い文章になってしまいましたが、最後まで読んでくださりありがとうございます。

そうそう、ヒナは巣立ちから3日後に親鳥と一緒に遊びに来ましたよ🐥🐤

長岡咲那
              




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